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ピンポイント語り(ロード・オブ・ザ・リング王の帰還)

一番好きな映画として自分の中で不動の作品「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズ。

最近順番に見返して中つ国に行って来たばかりです٩( 'ω' )و

 

本題❗️

かつての指輪所持者であり主人公フロドをずっとつけ狙っていたゴラムは、最終的に指輪を取り戻します。指輪を火口に投げ込めなかったフロドから奪い取ったのです。

七十年近く離れていた愛しいものを取り返した、そのゴラムの喜びは表情によく表れています。敵の本拠地、危険な火山にいるのに、ただ指輪を見つめて目を輝かせるのです。

指輪に誘惑されたフロドも、取り返そうとゴラムに掴み掛かります。二人は揉み合いになり、結果ゴラムが指輪ごと溶岩に落下します。

落ちながらゴラムは指輪を相変わらず見つめて胸に抱き締めるんです。作品中一番幸せな表情で。それも束の間、ゴラムは溶岩の中に落下しました。

溶岩に浸かったゴラムは、監督によると熱さを感じていないそうです。指輪に裏切られた悲しみを感じており、だから絶望して指輪を見つめる顔で沈んで終わっています。CGスタッフも初めは熱さに悶える表情を作っていましたが、監督の解釈を聞いて変えたそうです。「生物学的には正しくないが」そのキャラクターがどう感じているのか、そこまで突き詰めた演出なのです。

僅かな間でも幸せを取り戻し、直後に絶望して終わっていった、指輪だけに執着していたゴラム。助かってほしかったとまでは正直思いませんが、可哀想な生き物だなあと寂しさを感じました。初めて見た時は全く抱かなかった感想です。

 

大人になるにつれて好きな場面が膨大に増えていきます。もともと役者さんと映像美と音楽と物語と小道具と、既に色々好きだったのに、更に全体を好きになっていきます。未公開シーンを含めたDVDも持っています。三作目を見終わってすぐ一作目を見ようとなっても大歓迎です。

先述のゴラムの場面も、後から大好きになった場面でした(*´-`)